ダーレーまで遅れて行った。


 09年8月、ディープスカイの引退式のために、勢いだけで北海道に初上陸。
同年10月、引退後をのんびり過ごすディープスカイに会うためにダーレーまで歩いて行った。
そして、2010年2月。ディープスカイ、スタリオンデビュー。そのお披露目に立ち会うために人生三度目の北海道行きである。


 新千歳空港からバスで40分強。ふたたび日高の地へやってきた。今度はダーレーから送迎バスが出ているので歩いていく必要はない。 乗り合わせた方たちと熱くディープな競馬談義をしながら、バスは一路、日高を目指す。
「そういえば、この国道1時間半かけて歩いたなぁ。車なら5分かからんのかい」
しみじみ思いながらのダーレー入りである。




新千歳空港周辺。「白い恋人」の看板の下には温度計が…マイナス9.9℃でした。


 ちなみにこの送迎バスというのが30分以上遅れて新千歳にやってきた。11時半に到着予定が12時をオーバー…シンデレラなら魔法だって解けている。
既にパーティーははじまっていて、記者会見には間に合わなかったのは残念である。(プレス向けなので間に合っても見られたのかわからないが)
このパレードには立食パーティーもついているのだが、そういう訳でほとんど料理を食べ損ねたのも至極残念である。 遅れて会場に着いたらすでに食べ物のテーブルには長蛇の列ができていた…。



結局、手近なところにあったチョコレートファウンテンし放題。


 スタリオンパレード開始は13時から。まだ少々時間がある。
 今回快く招待していただいた関係者の方々にあいさつしたり、生産者の方とお話する。 スタリオンのお披露目であるゆえ、会場は当然のことながら牧場関係者で埋め尽くされている。
 私たちファンからはなかなか見えづらいけれど、生産者の方の尽力があってこそ競馬が見られる訳で、最も重要なポジションにある方々だ。
 最初は緊張していたが、皆さん人当たりもよく気さくな方ばかり。言葉は雑だが、ごくごく普通のおじちゃんおばちゃん、といった感じである。 「こんな若い娘さん(※そんなに若くない)が競馬見てるのね〜」「ありがとう、いっぱい応援してちょうだいね〜」などと声をかけてもらった。 生産牧場の苦労話も少しだけれど聞かせてもらう。割と判官贔屓な節のある私だが、いっそう日高・浦河の馬を応援したくなった。 社台の馬ももちろん好きだが、それだけではおもしろくない。日本の競馬をもっとおもしろくするために、威厳復活と相成ってほしいところだ。


 そうこうしているうちにトークイベントがはじまった。ゲストとして四位騎手と武豊騎手が来場。 会場の視線はすべて特設ステージへ。例年武騎手は来場しているようだが、今回のメインはさすがに四位騎手。 「いい馬だとは思ったけれど、まさかあんなに短期間で成長するとは…」とディープスカイの思い出などを語っていた。



光の速さで司会者にツッコむ武騎手。なんでやねん。


 四位騎手は主戦なので当然だが、実は武騎手もディープスカイに騎乗していたことがあるのをご存知だろうか。 その後、安田記念で降してはいるが、武騎手もその能力の高さに驚いていた様子だった。


 その後は「しばしご歓談を」タイム。
「うわぁ、あんなひとも来てるよ!」と驚いたり、某調教師の先生にごあいさつできたりと少々ミーハーな時間が過ぎてゆく。 超のつく大物関係者を多数発見してテンションはあがりっぱなしである。
 豪華なゲスト、おいしい食事。この華やかな雰囲気はさすが世界のダーレー、といったところだろうか。









新種牡馬・ディープスカイ、パイロ、コマンズの写真をあしらったミネラルウォーター。


『まもなくスタリオンパレードがはじまります。場内の皆さま、どうぞご覧ください』
アナウンスと共に、会場の隣に併設された外の展示場へ民族大移動。いよいよスタリオンのお披露目だ。 「ディープスカイ大トリですよ」と事前に教えてもらったので慌てることもなかったが、せっかくなのでそのほかのスタリオンも見ておきたい。
 カメラを構えていると、親切な方が「写真撮るならこっちいらっしゃい」と言ってそっと前を開けてくださった。 (ただのファンなのに申し訳ないと思いつつ、お言葉に甘えてしまいました。本当にありがとうございます。)





 展示場中央の大型スクリーンにそれぞれのスタリオンのビデオが流れる。 事前に送られていたカタログに付随していたDVDに収録されていたものだが、大画面で見ると迫力が違う。 一気にあがるテンションをどうにか抑えながら、最初のスタリオンに向かってシャッターを切った。



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